「男女格差…って何でしょうね?」

「男女格差…って何でしょうね?」

東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の発言が物議を醸しています。
その報道の際、合わせて「最新の男女格差指数では、調査した153国中121位と紹介されています。

男女格差指数とは

男女格差指数(Gender Gap Index : GGI)は、世界経済フォーラム(World Economic Forum)が、2006年より「Global Gender Gap Report」の中で発表しています。
この指数は、経済、政治、教育、保健の4つの分野を14の項目で評価されます。0が不平等で、1が平等。つまり、数字が大きいほど良くて、0に近いほど悪いと言う事です。

男女格差指数上位国

直近3年の順位です。

国名 2019 2018 2017
順位 指数 順位 指数 順位 指数
アイスランド 1 0.877 1 0.858 1 0.878
ノルウェー 2 0.842 2 0.835 2 0.830
フィンランド 3 0.832 4 0.821 3 0.823
スウェーデン 4 0.820 3 0.822 5 0.816
ニカラグア 5 0.824 5 0.814 6 0.809

ほぼこの5カ国が上位なんですが、2017年の4位はルワンダ。2018年は6位(0.804)、2019年は9位(0.791)に推移しています。
社会の時間にも習った福祉国家スウェーデンは、2006年0.813から2019年0.820と安定の高さを誇っています。
また、上位の各国は、2006年→2019年で、アイスランド:0.781→0.877、ノルウェー:0.799→0.842、フィンランド:0.796→0.832といずれも指数を上げています。

男女格差指数・日本の状況

一方、日本の順位と指数の推移です。
指数0.645~0.670の0.025の差しかないので、順位は変動していますが、2006年からほぼ状況は変わらないと言って良いでしょう。

低い順位の原因は、4分野の中で経済と政治での指数が低さです。会社役員、管理職の割合、専門職、技術職への従事、国会議員、閣僚の比率などですね。
ちなみに、現在のアイスランドの首相は、カトリーン・ヤコブスドッティル(Katrín Jakobsdóttir)、ノルウェーの首相は、エルナ・ソルベルグ(Erna Solberg)、フィンランドの首相は、サンナ・マリン(Sanna Mirella Marin)といずれも女性です。

今回、「男女格差指数」と言うスコアがあることを知りましたが、日本だけでなく、世界中で比較などしなくてよくなることが本当の意味での格差是正なのだと思います。